公開日 2023年7月26日

英国スーパーの中に潜む階級社会とインフレ

英国の階級社会についての第2弾です。今回は、スーパーの立地などから英国の階級社会について解説していきます。
英国スーパーの中に潜む階級社会とインフレ

英国スーパーの中に潜む階級社会とインフレの秘密
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英国のスーパーマーケット

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2021年、2022年がベースのデータですが、マーケットシェアに関しては2023年の最新の数字でも、ほとんど差はありませんでした。

Tesco(テスコ)

日本でいえばイオンのようなスーパーです。どの街に行っても必ずあるようなスーパーで、価格設定は安めです。圧倒的な店舗数で、イギリス在住の人でテスコを知らない人はいないです。

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Sainsbury's(セインズベリーズ)

1869年 (154年前)に創業された老舗のスーパーです。

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ASDA(アスダ)

アメリカのWalmartの傘下でしたが、数年前に傘下ではなくなりました。安さが売りのスーパーです。私が渡英した1980年代~2015年くらいまで、インドの方が多かった印象です。インド系の物が買いたい時はアスダ一択です。インド人向け、ジャマイカ人向けのコーナーが充実しています。

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Morrisons(モリソンズ)

イギリスの北部のローカルストアでしたが、ロンドンに進出してきました。まだ店舗数が多くありません。

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Aldi(アルディ)

イギリス資本ではなく、ドイツ資本です。非常に安いです。働いている方のほとんどが東欧の方です。

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Coop(コープ)

地域密着型のスーパーです。地場の産業をサポートしています。コンビニ的でどの店舗も小さめです。

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Lidl(リドル)

イギリス資本ではなく、ドイツ資本です。

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Waitrose(ウェイトローズ)

イギリスの老舗デパート「ジョン・ルイス」のスーパーで、伊勢丹のデパ地下のような感じで、他のスーパーに比べて高価です。チャールズ国王が経営に参加しているオーガニック食品ブランド『Duchy(ダッチー)』のクッキー、紅茶、野菜が売っています。

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スーパーから階級がわかる!?

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1.エリート・2.確率した中級階級の方たちが住んでいる地域にはWaitroseが多く、3.技術的中級階級・4.新富裕労働者・5.伝統的労働者階級の方たちが住んでいる地域にはTescoとSainsbury'sが多く、6.新興サービス労働者・7.不安定な労働者・8.仕事をしていない層の方たちが住んでいる地域にはAldiとLidlとASDAが多い印象です。(ASDAはどこにでもありますが)

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今は随分と変わりましたが、以前は東と南東は危険な場所がある所でした。東のグレーのエリアは、昔、難民収容所があったエリアです。南東のピンクのエリアは、危険な場所が今でもまだあるエリアです。このエリアにあるスーパーをご紹介していきます。

それぞれのスーパーの分布図

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グレーター・ロンドンといって環状線のような高速から外5km圏程度の地図です。大型店のみの表示です。コンビニのような小型店であるTesco miniは除きます。

地図を拡大していくと、駅前にTesco miniはありました。

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Sainsbury's miniはありましたが、大型店はありませんでした。

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グレーのエリアに3、4軒あり、その周りにもあります。ピンクのエリアにも2、3軒あります。

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ピンクのエリアに4軒あります。西側にはありません。

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グレーとピンクのエリアには1軒もありません。ロンドンシティ、いわゆる金融街に多く店舗があります。

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Waitroseが出店する地域は、住宅価格が上昇する現象をWaitrose現象といいます。新聞でも特集を組まれるほどでした。

今回は取り上げませんでしたが、イギリスにはMarks&Spencer(マークスアンドスペンサー)というデパートがあり、そのフードホールはWaitroseと同じか少し高いところです。

WaitroseとMarks&Spencerの両方が近くにある地域は間違いない地域です。

最近のスーパー事情

コロナ禍には、棚に何もない状態にもなりました。全てのスーパーから果物と野菜が消えたことがあります。冷凍野菜もありませんでした。

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イギリスは自給率が低い国であるため、野菜などはヨーロッパやアフリカ頼みです。

コロナが落ち着いた後でも、ブレグジットの影響もあり、運転手の人手不足により棚に商品が並ばないこともありました。

つい最近の2カ月前でも、Waitroseで野菜や果物が全然なく、ASDAやSainsbury'sに行くと、そこにはありました。その時はWaitroseの物流の問題だったようです。

インフレはようやく止まった印象です。ちなみに、ガソリンは便乗値上げしていた所が多くあったようで6月の末から政府がスーパーマーケットとガソリンスタンドのトップを呼び、その後ガソリン価格は、一斉に5ペンス下がったということもありました。

スーパーでの売り方がインフレ前後で変化しているように感じます。インフレの前は、2BUY1FREE(2つ買ったら3つ目がタダ)、2つ買ったら2つ目割引というような在庫を捌くやり方が多く見受けられましたが、インフレになってからはメンバーズカードを持っている人に対し、割引などの優遇していく売り方に変わってきたように思います。

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プロフィール

松崎美子

松崎美子

1986年にスイス銀行東京支店入行、ディーラーアシスタントとしてスタート。1988年結婚のために渡英。 翌年より英バークレイズ銀行本店ディーリングルーム勤務、初の日本人FXオプション・セールスとなる。

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