公開日 2021年3月24日

クレジットカードの仕組み

日常生活の中で物を買う時に、現金で支払う機会が少なくなり、キャッシュレス社会になってきていると言われています。そんなキャッシュレス社会の重要な担い手であるクレジットカードの仕組みについて考えてみましょう。
クレジットカードの仕組み

昔からあった、後払い、付け払い

あなたが近くのパン屋さんでパンを買ったときに、「今、お金を持っていないので、後から支払います」と言ったらどうなるでしょう?おそらく、あなたが冗談を言っているのだと思うでしょう。本気で言っているのだとわかったら、ほぼ100%断られるでしょう。しかし、昔から馴染みのあるお店で、お客として信用されていたならば「後でもいいですよ」と言って後払いに応じてくれるかもしれません。

実は、お互いを信用している業者と客との間で、後払いで支払うことは昔から行われてきました。そういう支払い方では、お客が買った金額を帳面に書きつけておき、月末にまとめて支払ってもらいます。帳面につけておいてもらい、後からまとめて支払うことから「つけ払い」と呼ばれています。いまでも行われているところはたくさんあります。

私は以前、職場の近くにある料理屋さんでよくご飯を食べていましたが、代金はつけ払いで良いからと言われて、月末にまとめて支払っていたことがあります。職場が変わってからは行く機会がなくなってしまいましたが、あの頃は、つけ払いで美味しいご飯が食べられて良かったと、この原稿書きながら懐かしくなりました。クレジットカードは、馴染みがなく初めて取引をする客と店の間であっても、後払いを実現させるための仕組みをともいうことができます。

クレジットカードを利用するメリット

クレジットカードを使って支払うことは、客と店の双方にとってどんなメリットがあるのでしょう?客にとっては、手元に現金がなくても今すぐに買いたいものを買うことができます。

店にとっては、手元に現金がないお客さんでも買ってくれるので商売のチャンスを増やすことができます。(馴染みではないお客さんに後払いで販売したら、後でお金をちゃんと払ってくれるか心配になりますよね。もしも払ってくれなかったら、それを回収するのに余計な労力を使うことになります)

また、現金の管理をしなくて良いという利点があります。(すぐに現金がほしいという場合にはデメリットですが)クレジットカードという仕組みは、双方にとってメリットがあります。

クレジットカードの仕組み

クレジットカードはどのような仕組みになっているのでしょうか?クレジットカードは、カード会社が発行します。そしてお店はカード会社と契約を結びます。

  1. 客は、店でカード払いを指定して商品を購入します。
  2. カード会社は、客の利用代金を後日まとめて、店の銀行口座に振り込みます。この時点でカード会社は客の支払いを立て替えていると言えます。
  3. カード会社は、後日、お客の銀行口座から代金を引き落として立て替え分を回収します。「クレジット」には「信用」という意味があります。クレジットカード会社は、お客を信用して建て替えを行ってくれるのです。そしてこの建て替えをすることを「信用供与」と言います。

カード会社はどうやって儲けるのか?

それでは、カード会社はどこから収益を得ているでしょう。それは手数料です。しかし、私たちはその手数料を払ったことがありませんよね。実は、クレジットカード利用の手数料は客から取ってはいけないことになっているのです。

手数料は、店からカード会社は、代金の一部を手数料として受け取り、手数料を引いた分をお店の銀行口座に振り込むのです。この手数料は3%程度に設定されていることが多いようです。

つまりお店は10,000円の売り上げがあったら、そのうち300円をカード会社に手数料として支払い、売り上げは99,700円になります。

現金で払ってもらったら10,000円の受けとりできるのですから、カード払いだと売り上げは減ってしまいますが、それでもお店にとってはメリットが大きいのです。

カード会社からみたら、売り上げの3%が手数料収入になり、とても少ないと思うかもしれませんが、3%分ではあっても、たくさんのカード加入者が利用して、10億円の利用があれば3千万円、100億円ならば3億円の収入になります。

クレジットカード会社はたくさんありますので、店がたくさんのカード会社と個別に契約を結ぶのは大変です。そこで、店とカード会社の間に入り双方を仲立ちする決済代行会社の登場です。店は決済代行会社一つと契約を結ぶだけで、たくさんの種類のカード会社の利用が可能になります。

巨額の信用供与

現在、日本においては、クレジットカードは約2億8千万枚が発行されています。国民一人あたり平均2.5枚くらいのカードを保有してることになります。未成年者を除けばその数はもっと多くなります。そして、その大部分(90%以上)が1回払いの利用です。

2019年に日本の家庭、個人が使ったお金の総量は約247兆円で、そのうちの約30%にあたる約73.4兆円がクレジットカードによって支払われています。それだけクレジットカードはたくさん利用されているということです。クレジットカード会社が信用供与した額がそれだけ大きいということでもあります。

クレジットカード会社が受け取る手数料は、率を3%だとすると実に約2.2兆円にもなります。1回ごとには、わずかな手数料のようですが、まさに「塵も積もれば山となる」で巨額な手数料収入になっているのです。

このように見てくると、いまやクレジットカードは国民生活になくてはならない存在になっていると言えます。また、クレジットカード会社の事業規模は、かなり大きなものになっていていることがわかります。

今回は、昔から行われてきた「つけ払いで」「後払い」という商習慣がクレジットカードの登場により現代では非常に大きな規模になり、キャッシュレス社会を支える重要な仕組みになっていることをお話しました。キャッシュレス社会についてや、クレジットカードについてのお話はまだまだ話題が尽きませんので、また別の機会にお話ししたいと思います。

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