公開日 2024年3月22日

長期アービトラージ戦略は投資の醍醐味

長期のアービトラージに投資の醍醐味があります。 相場の歪を活用してローリスクで確実なリターンを狙う手法です。
長期アービトラージ戦略は投資の醍醐味

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アービトラージ・裁定取引とは

アービトラージ・裁定取引(さいていとりひき)とは、相場の歪を使用し、リスクを低くおさえながら利ざやを稼ぐ手法です。

アービトラージの投資詐欺や
ビットコインのアービトラージなどもあり
アービトレージは怪しいと思っている人も一部にいらっしゃいますが、アービトラージはヘッジファンドが好んで使う手法です。

ヘッジファンドが好むといっても、私たちは難しいことをするのではなく、市場に歪が生じた時だけ、つまり、分かりやすい時だけポジションを持つことになります。
アービトラージには複数の手法があるので、代表的なものを紹介します。

長期、異なる銘柄のアービトラージ

長期のアービトラージは、たとえば異なる
A銘柄の買いポジションと
B銘柄の売りポジションを
反対方向に同量、同時に持ち、
価格差が狭くなる利益になる取引です。
ストラドル取引という言葉が使われることもあります。

価格差が広がると利益になる取引も可能です。
同量とは、同じポジション数ではなく、同じ金額です。
たとえば、売りも買いも100万円相当のポジションを持つということです。

具体的には
プラチナ買い、パラジウム売り
ニューヨークダウ買い、日経225売り
などを、同量、同時に持つことです。

長期のアービトラージは1年以上になる可能性があります。
レバレッジも低く、2つのポジションを持ちっぱなしなので楽です。
但し、相場の歪が出た時だけ仕掛けることになります。

一方、同じ銘柄のアービトラージは短期取引です。
短期取引の場合、小さい利ざやにレバレッジをかけて取引するので手間がかかります。

短期、同じ銘柄のアービトラージ

① 株価指数のアービトラージ
株価指数などの現物価格と先物価格の価格差を利用した取引が代表的です。

② 業者間アービトラージ
暗号資産・仮想通貨やFX為替取引では業者間で価格差があり、その価格差を使ったアービトラージです。
たとえば同じビットコインを
安いA取引所で「買いポジション」
高いB取引所で「売りポジション」
同数を同時に持つという短期取引です。

時間が経過し価格差が縮まったら両方同時に手仕舞いです。
レーテンシーアービトラージ・業者間アービトラージともいいます。

これは投資ではなくゲームなので基本的には、お勧めしていません。

プラチナ買い パラジウム売り

イーグルフライでは昨年、2023年3月25日から約一年間、CFDでのプラチナ買い、パラジウム売りを同時に持つこと(アービトラージ)を毎回のメルマガで推奨してきました

パラジウムとプラチナの特徴

パラジウムは世界でロシアの産出量が45.6%と、圧倒的にロシアへの依存度が高い貴金属です。
2000年にもロシアからのパラジウムの供給が滞ったことでパラジウム価格が1000ドル以上に暴騰してから300ドル台まで暴落した事件がありました。

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パラジウム/ドル 月足

2022年2月24日、ロシアのウクライナ侵攻前からパラジウム価格が暴騰し、
パラジウム価格はプラチナ価格の2.5倍くらいになりました。
プラチナ価格は、ほぼ横ばいです。

パラジウムの用途は自動車の排ガスを綺麗にする触媒としてのニーズが一番大きいです。
触媒効果はプラチナの方が優れており、パラジウムの方が安かったので、自動車マフラー製造ラインで使う触媒はパラジウムにシフトしていました。
性能が高いプラチナの方が安いとなれば、製造ラインはプラチナに移行するので、プラチナ買い、パラジウム売りを推奨したのです。

パラジウム、プラチナチャート

チャートを見ると分かりやすいです。

2010年~2024年3月月足チャート

上:プラチナ/ドル 月足
下:パラジウム/ドル 月足

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2023年3月25日~2024年3月20日日足チャート

プラチナ買い、パラジウム売りを推奨した
2023年3月25日から、本日、2024年3月20日までのチャートが次です。
上:プラチナ/ドル 日足
下:パラジウム/ドル 日足

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2023年3月25日~2024年3月20日までの対比チャート

比較しやすいように2つのチャートを一つにして下落率で比較します。
ローソク足:プラチナ/ドル 日足
折れ線グラフ:パラジウム/ドル 日足です。

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一年間放っておくだけで利益

2つのチャートの開きが利益です。
このチャートを見て分かるように
プラチナ買い
パラジウム売り
を同時に持つことで時間経過とともに利益が拡大していることが分かります。

なぜ、アービトラージにしたのか

パラジウムを単体で売るのではなく、プラチナ買いもした理由は次の通りです。
①ゴールドが上昇基調なので貴金属が上昇しやすい
②パラジウムからプラチナへのシフトが予想される
③インフレなのでパラジウムが上昇しやすい

これらのブレ要因を排除するために、プラチナ買い、パラジウム売りが良いと判断しました。
ちなみに、2001年以降、ゴールドを長期に大量買いしています。
合わせてお読みください。

やってはいけないプラチナ買い、ゴールド売り

多くの人は過去の経験を元に取引しますが、それがアダになるケースがあります。
昔は、ゴールドよりプラチナの方が高かった時代があります。
ゴールドとプラチナ価格が逆転した時に元に戻るだろうと
ゴールド売り
プラチナ買い
を商品先物会社から勧
められても、やってはいけないとイーグルフライで警告しました。
実際にそのような提案は多かったみたいですが、実際にドンドン価格差が開いていきました。

ゴールド世界共通通貨でもあり、プラチナなどの金属価格以上の価値を持つので、激動の時代はプラチナよりゴールドが上昇するからです。

プラチナとゴールドを比較すると次のようにゴールドが大きく上昇しています。

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2001年~2024年3月20日
上 ゴールド/ドル
下 プラチナ/ドル

過去の延長線上に未来がない激動の時代は、世界がどのように動いていくのか、ゴールドがどのように動いていくのかを見定めることが大切です。

日経225とニューヨークダウ

同じ株の中で、動きが似ているものの、価格差が拡大や縮小する時にはアービトラージが活用できます。
イーグルフライでは、以前、ニューヨークダウ買い、日経225売りを推奨したことがあります。
この時は、ニューヨークダウが下がると日経225も下がり、ニューヨークダウが上昇しても日経225は上昇しない相場だったからです。

アービトラージを仕掛けるタイミング

プラチナ買い、パラジウム売りや
ニューヨークダウ買い、日経225売り
などのアービトラージを仕掛ける時に大事なことがあります。

アービトラージを仕掛ける時は次の時だけです。
・相場に歪がある美味しい時だけ
・分かりやすい相場の時だけ
・分かりやすい材料がある時だけ

今回は価格差縮小方向と判断してポジションを持ちましたが、思惑と反対に価格差が拡大した場合には撤退も必要です。

その時々に一番美味しい投資をする

多くの人は、アービトラージの手法を知ったら、すぐに使おうとしますが
アービトラージを目的にしないことが大切です。
投資では「その時々に一番美味しい投資をする」が王道です。
これは分かりやすい相場の時だけポジションを持つという概念です。

つまり、
株(日本、米国、新興国)
為替(ドル、ユーロ、豪ドルなど)
商品(ゴールド、原油、穀物など)
債券
暗号資産・仮想通貨などの中で、
その時々に一番美味しい投資をするということです。
グローバルマクロの視点です。

チャンスを待つのが投資の王道

分かりやすい相場の時だけポジションを持つためには
世界全体と個々の相場を見て、歪が出た時にポジションを持つことになり、
これをグローバルマクロ戦略といいます。

いままで何度も投資の王道として解説してきましたが、日本ではほとんど認識されていません。
投資とは相場全体を見渡し、歪が発生した時にポジションを持つことなので、投資はチャンスを待つことが仕事といっても良いでしょう。
ローリスク、ハイリターンを狙うことが可能になります。
頻繁に取引をする人ほど利益にならないのは、チャンスではない時にポジションを持つからです。
もちろん、ポジションを持つ時はアービトラージだけではありません。

相場に歪が発生する時、
ロジックから大きくずれが発生している時
それぞれの状況で最適な手法なり取引を使います。

このあたりの感覚はアートに近いものがあります。
ポジションを持つ時はイーグルフライを参照してください。

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プロフィール

松島修

松島修

エフピーネット株式会社 代表取締役 投資助言・代理業 関東財務局長(金商)第1898号、インベストメントアドバイザー、経済コンサルタント、ベストセラー作家

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