公開日 2020年9月10日

雇用促進と景気刺激を優先…米FRBの方向転換は波乱要因

先週後半、安倍総理辞任表明と米FRB(連邦準備制度理事会)の歴史的方針転換という大きなトピックが2つありました。
雇用促進と景気刺激を優先…米FRBの方向転換は波乱要因

8月28日、安倍総理辞任の報道で日経225(日経平均株価)は急落、連動するドル円相場も急落しました。安倍総理の辞任で、「アベノミクス終焉となり株の上昇も終焉」と市場が判断したのだと思います。

目先は突然の政策変更はないと思いますので心配不要ですが、総理が誰になるかで中長期的には先が分かりません。今は“米中戦争”の最中なので、誰が首相になるかによって日本の将来が決まります。

米国に付くか中国に付くか、あるいはどちらともいえないスタンスになるか、これで日本の未来が大きく変わることになります。中国に付くと、日本は戦争に巻き込まれる可能性が高くなるというのが一般的な判断です。

悪性インフレの予感

また、8月27日夜、パウエルFRB議長がオンラインの経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で、「長期目標と金融政策戦略」と題した声明文を発表しました。

米ナスダックや米国株指数S&P500が最高値更新している中、FRBの大きな歴史的方針転換の声明が出されたのです。

中央銀行の今までの役割(使命)は「インフレを起こさないこと」「物価を安定させること」でしたが、今回の声明では「雇用を促進すること」「景気を刺激すること」を優先し、インフレ率が2%を超えてもよしとする方針です。

つまり、FRBは雇用を重視し、物価上昇を容認することに方針転換しました。今まで、インフレ目標は2%でしたが、実際には2%を達成していなかったので当面は2%を超えるインフレを目指すことになります。

通常、FRBが発表する時はFOMC(連邦公開市場委員会)なのですが、それを待たずに声明文を発表したのは方針転換を早く示したかったのだと思います。

これは金融緩和を加速するということなので、米国債(10年)は売られて金利は上昇しました。金利が上昇すると、お金は金利の低いところから高いところに移動するので短期的にはドル高です。

この方針転換の方向としては、長期的に株上昇、ゴールド上昇、原油・穀物などの商品上昇、ドル下落となります。

金利が上昇しても金融緩和を止めないという宣言なので、「スタグフレーション」に導くことになり、今後の激動を示唆していると思います。スタグフレーションとは、給料は上昇しないのに物価や株や金が上昇するという悪性インフレです。

株価は上昇方向ですが悪性インフレであれば喜ぶことができません。今後の、FRBの動向と米国債の金利に注目です。

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プロフィール

松島修

松島修

エフピーネット株式会社 代表取締役 投資助言・代理業 関東財務局長(金商)第1898号、インベストメントアドバイザー、経済コンサルタント、ベストセラー作家

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