公開日 2023年11月25日

「相場は常に間違っている」に隠されたジョージ・ソロスの再帰性理論

天才投資家ジョージ・ソロスの相場哲学の言葉「相場は常に間違っている」は有名ですが、本質は理解されていません。再帰性理論の認識がないからです。
「相場は常に間違っている」に隠されたジョージ・ソロスの再帰性理論

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ジョージ・ソロス第2段

投資のアドバイサーの立場から見ると、ソロスにはプロも気付かない大事な特徴が2つあります。
その2つを前半と後半に分けて解説しています。
① 危機を利益にする実践力
② 投資哲学・相場は常に間違っている
前記事を、まだ読んでない方は、こちらをお読みください。

投資哲学 相場は常に間違っている

ソロスの一番有名な言葉は「相場は常に間違っている」です。
これは、かなり大事な相場哲学だと思っています。
相場の本質だからです。

哲学者としてのソロスが世の中を見た時に思うことは
「世の中に現実と認識の間には常に溝がある」であり
これは、相場でも同じだということです。

多く投資家は
「相場は常に間違っている」と
「再帰性理論」
がセットになっていることを理解していないため
相場の動きを認識できず
確信を持って間違えることになります。

似て非なる「相場が間違っている」

例えば、自分の相場観と反対に相場が動いた時に
「相場が間違っている」という表現を使う人が多いです。
プロほど使う言葉です。
実は、これは投資では危険な考え方です。

自分の相場観と実際の相場が違う時に、「相場が間違っている」というのですが、これは自分の相場観の間違いを相場のせいにする表現です。

相場のせいにする意味の「相場が間違っている」は問題しかありません。

相場のせい、他人のせいにすることで学習せず、同じ間違いを繰り返すからです。
投資のマインドセットとして悪いです。

戒める言葉は「相場は常に正しい」

「相場が間違っている」を戒めるという意味で
「相場は常に正しい」という言葉があります。

たとえば、為替のユーロは上にも下にも行き過ぎる特徴があります。
ユーロが高すぎたり、安すぎたりするのは、いつものことなので、行き過ぎは正しいことになります。

そういう意味では、
「相場は常に正しい」の意味は
「相場は常に間違っている」の意味と同じです。

相場はいつも間違っているので、
間違っている状態は正しいとなるわけです。

再帰性理論

「相場は常に間違っている」は哲学的視点で見た相場の本質を表現した言葉で「再帰性理論」につながります。

ソロスの哲学者としての再帰性理論の基本は次のような考え方です。
「人々の意思決定は各自の主観にもとずくが、その意思決定によって現実が変化し、その変化した現実によって人々がまた新たな主観を持つため、常に人々の予想や現実は不確実にならざるを得ない」
量子論的な不確定性原理と同じ考え方です。

再帰性理論で英国政府に勝ったソロス

ソロスの再帰性理論を相場に適用すると、
「行き過ぎたものは戻ってくる」
となります。
相場において、本来の価格に帰ってこようとする動きが再帰性です。
1992年9月にポンド危機で、ソロスは自分の再帰性理論を用いて約10億ドルの利益を得ました。

再帰性理論リーマンショックの活用例

私、松島修は、2007年6月テレビ東京のイーモーニングにコメンテーターとして出演時にディレクターにお伝えしたことがあります。
「2007年6月8日から激動の時代が始まるので、日経225は7000円まで下落する」
と、お伝えしました。

当時、日経225は18000円くらいでしたが、
私以外のコメンテーターの方々は
「年末までに日経225は20000円を超える」
と言っていたそうです。

実際には、2007年6月を天井として日経225は下落開始し、リーマンショックから始まる金融融危機で、日経225は実に7000円まで下落してから上昇反転したのです。

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後日、そのディレクターから連絡をいただき、
「予測が当たったのは松島さんだけだった」
と言われ、テレビ東京のクロージングベルという番組にコメンテーターとして出演しました。

日経225が7000円まで下落すると予測できたのは日経225の再帰性から判断したものです。
過去7000円が底だったので、巨大な二番底、もしくは三番床となったのです。
つまり7000円が抵抗ラインとなりました。

再帰性に基づく反転ポイントはチャート的に美しいポイントでもあります。

相場ごとに違う再帰性

実はソロスが「為替の方が株より再帰性が高い」といっているのですが、それを多くの投資家は気づいていません。

株式のプロや商品(ゴールド、原油)のプロが、為替に参入して大負けしたり、全然利益にならないことが多いです。
それぞれの相場に特徴があるので、それを理解しないことが原因です。
再帰性が違う相場では、反転ポイントが違い、反転のしかたも違います。
株では底を打つ時に2回底を打つことが多いです。
これを二番底を打つといいます。
しかし、為替では1回の底打ちで反転上昇することが多いのです。

本質を知れば簡単なことですが、それを知らないことで多くの人が失敗します。
また、相場の動きのパターンなどは、どんどん変化していくので変化に対応していくことが大事です。
相場の特徴や動き方は、どんどん変化していくので教科書的知識が通用しないのです。

相場の本質を理解することが投資の原点です。

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写真はpolitico.comより

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プロフィール

松島修

松島修

エフピーネット株式会社 代表取締役 投資助言・代理業 関東財務局長(金商)第1898号、インベストメントアドバイザー、経済コンサルタント、ベストセラー作家

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