公開日 2023年7月29日

世界の脱ドル化加速で新金本位制復活

BRICSはじめ、反米、非米、親米、世界で脱ドルの動きが加速。それを受けて米国で新金本位制復活の可能性があります。今後の世界の動きに注目です。
世界の脱ドル化加速で新金本位制復活

最新の新金本位制情報

昨年2022年5月にロシアが新金本位制の導入を示唆する報道があり、新金本位制の記事を書きました。

それから一年以上経過し、先日、ロシアを中心とするBRICSで新金本位制導入を検討していることが報道されました。
BRICSで新金本位制が導入できるかは分かりませんが、各中央銀行が歯止めのない通貨安を止めるために新金本位制に移行される可能性が高くなってきています。

新金本位制導入となると金・ゴールド価格は上昇方向です。

金本位制とは?

そもそも金本位制とは何かを簡単に解説します。
金本位制とは通貨価値の裏付けを金・ゴールドにすることです。
中央銀行が発行した紙幣と同額の金・ゴールドを保有し、希望があった時に紙幣を金・ゴールドと交換・兌換(だかん)するという制度です。

かつて米ドル紙幣は金・ゴールドと交換・兌換(だかん)できましたが、1971年の米ドルは兌換停止(ニクソンショック)以降兌換できなくなりました。
その理由の1つはゴールドの量に対して世界経済が大きくなり過ぎたからです。
そして世界各国の通貨は金・ゴールド価格とは無関係な変動相場性に移行したのです。

但し、現在でも各国の中央銀行は国の信用力の一つとして金・ゴールドを大量に保有しています。
また、現在、世界各国の中央銀行は金・ゴールドを買っています。

新金本位制とは?

金本位制に対して新金本位制はゴールドの何倍まで通貨を発行できると決める制度になるのでしょう。
ゴールドだけではなく、原油など他の商品をバスケットにしたり、ゴールドの埋蔵量までを基準にすることも考えられます。

何倍まで通貨発行できるかは後から変更することができるので、とりあえず新金本位制を導入し、その後、どんどん倍率を増やしていく可能性もあります。

新金本位制が検討されている理由

新金本位制が検討されている理由には次のような理由があります。
①通貨安=インフレ
 中央銀行が通貨を発行しすぎ
②脱ドル化
 バイデン大統領の政策ミス
③金融システムの信任低下
 金融の闇

①通貨安=インフレ

・中央銀行が通貨を発行しすぎ
 歯止めがない

・米国国債の上限引き上げ
 大量に国債発行・通貨発行

②脱ドル化

・米ドルのオイル決済・ペトロダラー
 反発する国増加

・ロシア富豪の海外ドル資産凍結

・米国の覇権の縮小傾向

・基軸通貨狙い活発化

③金融システムの信任低下

・大手 老舗 名門のクレディスイス破綻
AT1債無価値化=価値がゼロ
西側金融システムの信頼低下
リーマンショック継続中

堅実経営と思われていたのに破綻し、買収されてしまいました。
クレディ・スイス破綻しUBSに買収された時にAT1債の価値170億ドル(2兆2,600億円)が価値ゼロになりました。

また、他のプライベートバンクも富裕層にクレディスイスのAT1債を「安心で高利回り債券」という説明で強く推奨していたことから信用失墜しました。
詳しくはこちらをご覧ください。

脱ドル化

新金本位制が検討されている理由の根底には脱ドル化も大きいです。
IMFがアルゼンチンの6月の負債返済の一部に人民元での支払いを認めたことも脱ドル化を明確化しています。

脱ドル化を進めたい国の筆頭はロシアと中国なので、BRICSが金本位制導入を検討するという話がでてくるわけです。

BRICSが金本位制を狙う?

BRICSがゴールドを裏付けとする通貨の導入を検討しはじめたと報道されました。
BRICSとは広い国土、多くの人口、豊かな天然資源を保有し、これから大きく成長することが期待される
ブラジル(Brazil)
ロシア(Russia)
インド(India)
中国(China)
南アフリカ(South Africa)
の頭文字を合わせた国々です。

これらの国は反米、非米が中心になっている国々です。
バイデン大統領になって、ロシアウクライナ戦争を筆頭に反米国を増やしてきたことから、反米、非米諸国を団結させることになりました。

BRICS首脳会議

BRICS首脳会議は2023年8月22日~24日に 南アフリカのヨハネスブルグで開催します。
この時の大きな議題が新金本位制導入についてとだと予測されていましたが、一枚岩ではないようです。

BRICS通貨は8月首脳会議の議題に含まれていないと南アフリカ当局者が発言
https://www.reuters.com/world/brics-currency-not-august-summit-agenda-south-african-official-2023-07-20/

しかし、反米、非米だけではなく、親米派も含めて脱ドル化は意識されています。

22ヶ国インドルピーで貿易取引

22カ国の銀行がインドと米ドルを使わずにインドルピーで貿易をすることを決めました。
この22カ国には反米、非米だけではなく親米国(英国、ドイツ、ニュージーランド、シンガポール、イスラエル)も含まれます。

インドルピーで取引することにした国

英国、ドイツ、ニュージーランド、シンガポール、イスラエル、ロシア、バングラデシュ、ベラルーシ、ボツワナ、フィジー、ガイアナ、ケニア、カザフスタン、マレーシア、モルディブモーリシャス、ミャンマー、オマーン、セイシェル、スリランカ、タンザニア、ウガンダ

米国が新金本位制導入?

BRICSの新金本位制導入検討などに刺激され、米国が新金本位制導入となるのかもしれません。
世界的に金本位制が復活する可能性が高くなっているからです。

世界の各中央銀行が通貨を発行しすぎて、通貨価値が下落しており、歯止めがきかないことが新金本位制が求められる一番の理由です。
通貨価値の下落とはインフレです。

ゴールド価格は中央銀行の通信簿だといわれますが、ゴールドが上昇し続けていることは世界各国の通貨の信任低下を意味しており、新金本位制の導入を促すことになります。

次のチャートは2000年からニューヨークダウとゴールド/円の上昇率を比較したものです。
為替や配当を無視していますが、ゴールドの方がニューヨークダウより大きく上昇していることが分かります。

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ゴールドの裏付けのある暗号資産

金・ゴールドの裏付けのある暗号資産・仮想通貨(ステーブルコイン)は金本位制を実現していることになりますが、実際には裏付けが弱いです。
詳しくはこちらをお読みください。

中央銀行デジタル通貨・CBDC

同じ暗号資産・仮想通貨でも中央銀行デジタル通貨・CBDCは比較的簡単にゴールド裏付け可能です。

CBDCは現在は新金本位制とは直接関係ありませんが、世界が統一される方向で動いている中、どこかの中央銀行が新金本位制に基づくCBDCを発行し、最後に統合されるのだと予測できます。
中央銀行デジタル通貨を日銀のホームページを見ると次のように記載があります。
中央銀行デジタル通貨
CBDC:Central Bank Digital Currency
とは、次の3つを満たすものであるとのことです。
①デジタル化されていること
②円などの法定通貨建てであること
③中央銀行の債務として発行されること

参照:中央銀行デジタル通貨とは何ですか? 日本銀行Q&A
https://www.boj.or.jp/about/education/oshiete/money/c28.htm


一国の新金本位制で全通貨に裏付け

基軸通貨は金本位制を実現した国になる可能性が高いです。
一国が新金本位制を導入し、基軸通貨となると両替することで全ての国の通貨が金・ゴールドの裏付けがある通貨になります。
中央銀行デジタル通貨・CBDCであっても同じです。

ゴールドの量が少なすぎる

世界で取引している金・ゴールドは、そのほとんどが、金・ゴールドの裏付けのない金・ゴールド連動商品です。
ゴールドの量が少なすぎるからです。
新金本位制が実現となると、かなり高い倍率で裏付けすることになると思います。
私たちが、金・ゴールドを買う場合にも裏付けがあるものを買うことが大事です。

日本政府はゴールドを持てない?

日本政府は米国政府の意向でゴールドを持てないといわれています。
日本がゴールドを持つと日本に力が付くからです。
また、ゴールド買うより米国債を買えということでしょう。

日本政府がゴールドを持てなくても国民が金融資産の半分をゴールドにすることで日本は力を持つことになります。
1000円/グラムの時から金融資産の半分をゴールドにするようにお勧めしてきました。

金・ゴールド重要記事まとめ

激動、グレートリセットの時代の投資は金・ゴールドが一番重要です。
他では真似のできないような深い大事な記事・動画まとめです。

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参考記事

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プロフィール

松島修

松島修

エフピーネット株式会社 代表取締役 投資助言・代理業 関東財務局長(金商)第1898号、インベストメントアドバイザー、経済コンサルタント、ベストセラー作家

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