公開日 2022年7月31日

2022年からは今までの投資手法が通用しない

変革期となる2022年からの投資では2021年までの投資手法が通用しません。投資には自分の頭で考えることが必要条件となります。
2022年からは今までの投資手法が通用しない

世界情勢は数十年に一度の変革期

ツイッターの投稿を見ていると、2021年までのゴルディロックス相場に基づいた間違った投資教育が行われているようです。現在の環境下における正しい投資教育について考えてみたいと思います。

米国株を例にとると、ITバブル期の2000年3月、今回の2021年12月まで株価は10年間も上昇を続け、特に後半の5年間は急騰しています。

今回は新型コロナウイルスの影響で2020年3月にFED が緊急利下げに踏切り、世界的に史上に例のないほどのお金が市場に流れました。こうした相場では、株式や仮想通貨などリスク資産は何を買っても上がる、特にハイリスクの投資商品ほど大きく上がるわけです。

日本の「株クラ」と呼ばれるコミュニテイでは、ハイテク銘柄で構成されたナスダックに2倍や3倍のレバレッジをかけたレバナスやハイリスク・ハイリターンの新興国が半数を占める全世界の株式に投資をするオルカン( eMAXIS Slim 全世界株式オール・カントリー) が圧倒的な人気となっているようです。

さらに、短期的には下落しても中長期ではドルコスト平均法で積み立てれば問題はないとの講義も行われているようです。仮想通貨も大人気、個別銘柄では殆ど日本では情報が出回っていないハイグロ( ハイパーグロース )株のヤフー掲示板も賑わっています

投資初心者の「積立投資を始めたいんですけど、レバナスとオルカン、どちらがいいでしょうか?」などの投稿を読むと、「どちらも駄目に決まっているだろ!」と突っ込みたくなりますが、炎上するためコメントを控えています。

2022年にFEDの利上げが決まり、南北格差問題を抱えるECBでさえ0.5%の利上げを実施、フラン高を嫌っていたスイス中銀でさえ利上げに踏み切るなど、金融緩和から引き締めへと世界情勢は数十年に一度の変革期を迎えています。この変革を踏まえて新しい投資手法が必要とされています。

2022年以降の投資手法とは?

それでは、2022年以降の投資手法とはどのようなものが適しているのでしょうか?

1.投機からは手を引くこと

1番目は、投機からは手を引くことです。この数年人気を博した商品としてはビットコインなどの仮想通貨が思い浮かぶでしょう。BTCが2万ドルを切ったからそろそろ買いか?などのニュースを目にしますが、これは1000ドルになっても10万ドルになっても不思議ではありません、誰もわからないのです。

こうした投機商品からは手を引き、買うとしても余裕資金の1%を5000ドルを切るなど10倍を狙えるようになってからにすべきです。

テスラのような次世代のテンバガー( 10倍株) 狙いのハイグロ株についても同様で、底が見えない今は手放すか、インデックスを売るインバース型ETFでリスクヘッジをするべきです。前年高値と比べて5分の1以下になっている銘柄も多いですが、赤字で負債が多く、利上げはマイナスとなり、さらなる下落もありえます

もっとも、2020年3月利下げ以降の急騰で資産家の富は増えており、こうしたハイグロ株専門のキャシー・ウッド率いるARKKには今年50%以上下落したというのに未だに資金が流入しています。

社債の返還のピークが2025年以降となるのでそれまでに持ち直すのではという期待があるようです。ハイグロ株については銘柄研究を進めた上で、株価が底を打った際には買いをおすすめします。

しかしハイグロ株の中でもSPACというペーパーカンパニーとの合併で上場した銘柄は、手放すべきです。一般投資家に売り出されるまえにペーパーカンパニーを保有していた投資家が低い価格で入手しており、過大評価されているからです。

例えば日本でもヤフー掲示板が賑わっているルミナー・テクノロジーズはLidarシステムを開発した自動運転業界の雄ですが、こうした理由からおすすめいたしません。

ITバブルの際のナスダックの底は2000年3月のトップから2年半後の2002年9月で株価はほぼ4分の1となりました。当時ハイグロ株だったアマゾンは10分の1です。今回のトップは2021年12月なので2024年6月に4分の1もありえるのです。

ITバブルと今回のバブルは10年の長いゴルディロックスの後にバブルとなった、赤字企業でも上場できたなどと共通点が多いです。

今回の良い点は新型コロナ緊急利下げで2020年に下落するはずがさらに上昇し資産が史上最高に達しているのでバブル破裂を防げる可能性がある、悪い点はバブルがより大きいので破裂した際の衝撃はさらに大きい、仮想通貨業界と株式業界ではSPAC上場で不良資産銘柄が存在し、ITバブルの際のエンロンのような大型倒産が起きると、バブル崩壊のきっかけとなりうることです。

2.バブルが破裂するまで待つ

2番目は、バブルが破裂するまでは待つということです。上記のように底がいつになるかは誰にも分かりません。

それまでは現金比率を高める(インフレと円安が進めば目減りするが来年には日銀総裁も交代し利上げとなり、米国の利上げが穏やかになると円高に戻るという前提)のが一番でしょう。

3.下げ相場で儲ける

3番目は、ITバブルの際のワールドコムのような破綻が起きてバブルが破裂すれば暴落となるので、その際はナスダックインバースのレバレッジ型を購入する、株価インデックスを売却するなどして下げ相場で儲けることです。底が見えた際のアベノミクス以来の上昇相場のための資金作りをするのが得策でしょう。

自分の頭で考える事が投資の必要条件!
相手が何を考えているかを先読みする!

海外の友人によく言われるのは、日本人は頭がよいのか悪いのかわからないということです。IQという観点でいうと日本人は頭がよいと思います。しかし、自分の頭で考えずに人に頼るという意味においては頭が悪いということでしょう。

ファッションにおいては、多くの日本人は皆が昔はヴィトンの、今ではDEAN & DELUCAという米国ではもう存在もしない店舗のバックを持ち、他人のマネをして安心をしています。それに対して私は他人と同じものを持つのが昔から嫌いでした。

新型コロナに関しては親友が大学免疫教授で知識がありますが、自分自身の判断で屋外ではマスクは外しています。オミクロン株は空気感染がメインなので、すれ違う方がくしゃみをしてもウイルスの数が感染する量まで達しないので安全だからです。

接触感染も同じ理由でまず起きないので、アルコール消毒も気が向けばという感じです。世界を見渡しても、屋外でマスクをし、アルコール消毒を続けているのは日本人だけでしょう。マスコミに踊らされているわけです。

日本の情報はまちがいだらけです。特にネット上の情報はSNSはもちろん、検索エンジン上でもE.A.T.が医療分野にしか適用されていないので、素人が書いたコピペのページが未だに上位を独占しています。
E.A.T.とは・・・Googleの検索品質評価ガイドラインに提示されているExpertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、 Trustworthiness(信頼性)のこと。

こうした環境下ではまず、正しいことを言っている人を見つける、その上でご自身の考えを確立させる必要があります。

投資成功の必要条件

今まで書いてきたことはすべて筆者の個人的意見です。FPnetの記事を読んで素晴らしいと思うだけでなく、それを元にご自身で調べてみて、ご自身の投資方法を築くことが投資の成功の必要条件だといえるでしょう。

投資は心理学

さらに、投資では参加者が何を考えているかを考えて行動することが重要となります。ここで、私の確立した考え方を一つご紹介しましょう。投資銀行の予測は中長期では当たり、短期では外れるというものです。

ある外銀の予測のユーロ/ドルがパリティになるという予測は先月事実となりました。しかし、発表後は反対にユーロが上がりました。

これは高いところで売りたいという意思があるので、発表後に売った個人投資家に対して買いを仕掛けて買いで儲けた上に、高いところからの下落で大きな利益を出そうというのが理由だと考えています。

投資は心理学です。このように相手が何をしたいかを先読みしていけば「相場が間違っている」などの泣き言は言わないようになると思われます。

何に、いつ投資すべきか

もう一点、自分の考え方と異なったとしても、決して流れに逆らってはいけないという点も覚えておきましょう!

投資においては、何に、いつ投資すべきかで勝負が決まる!

投資には株から債券、商品、仮想通貨、法人なら自社株など多くの選択肢があります。昨年までならばハイリスクハイリターンの仮想通貨、ハイグロ株などに投資すべきでした。

ウクライナ戦争開始後は防衛産業や原油産業銘柄、天然ガスです。しかし、タイミングが遅いと、高値掴みになってしまいます。何に、いつ、投資すべきかが最も重要なのです。

個人的な例として、世界トップ10富豪である経営者の方の話をさせていただきます。筆者はその経営者が投資をしていた欧州最大のネットオークション企業の日本法人社長に選ばれました。2000年3月、ITバブル破裂直前のことでした。

提示されたストックオプションは3年間で6分の1ずつ、総額数十億円でした。しかも9月には上場が決まっており、6ヶ月間の解雇通知後猶予期間があるので、9月に行使できるオプション数億円分は入社時点で確定していると言われていたのです。

しかし、上述のようにITバブルが破裂し、6月には上場延期が決定し、経営者の方の私との面談のための来日は取りやめとなりました。8月には日本法人閉鎖が決定し、筆者は2月まで居座りましたが、上場は延期されたままでオプションは行使できずに終わりました。

その経営者の方はネットオークション以外にも、高級ブランド品を扱うECサイト、フランス最大のポータルサイト、ネット銀行、ゾゾタウンのように3D試着ができるスポーツウェア専門のファッションECなど多くのネット企業に私財から投資をしていました。

しかし、Boo.comというそのファッションECが大量のテレビ広告や世界中への出店で2020年5月に破綻すると、全てのネット企業への投資を凍結し、本業に集中することにしたのでした。

ITバブルが破裂しなければ、投資凍結はなかったわけです。多くの投資企業は上場を果たしていたことでしょう。その後のグーグルなど多くのネット企業の成功を見るにつけ、この経営者の先見性は素晴らしく、この決断は失敗だったのではと当時は思っていました

しかし、上述のようにITバブルの底は2年半後の2002年9月です。当時の欧米ネット企業のお金の使い方は尋常ではなく、ヒルズ族など可愛いものでした。その後も全ての企業を運営し続けていたならば、今のLVMHグループの繁栄はなかったことでしょう。

このように、投資においてはタイミングが最も重要です。どの投資商品が正しいとかはないのです。タイミングに応じて、最も適した投資商品が存在するのです。

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プロフィール

松田遼司

松田遼司

東京大学史学科を卒業後、内資メーカーに入社、半導体需要予測を担当。IVYリーグ系M.B.A.をアート・マネジメントとインターナショナル・ビジネス専攻で修了後は外資系半導体メーカーでアナリスト・広報・企画等を担当。その後ウェブ系外資系企業CEOを経て起業、2度のイグジットを達成。さらには内資メーカーでメディカル事業部を立ち上げ、ロンドン市場上場の黒字企業のM&Aを実現させた。

映画・写真・美術・旅行・料理・ワイン・漫画などについて造詣が深い。
自分ではなく、世の中のためになる仕事に就くことを理想としている。

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