公開日 2020年8月4日

【最近株やFXを始めた人向け節税方法】年末に税金を少しでも安くするためにできること

投資をして利益が出た場合、金額によっては税金が発生する。利益が出ているのでいい悩みだが、減らすことにデメリットはないため、効率よく節税できる方法を解説する。
【最近株やFXを始めた人向け節税方法】年末に税金を少しでも安くするためにできること

今回は、まだ投資を始めたばっかりの初心者向けの内容で整理したい。

結論から言うと、利益を20万円以下にすれば税金はかからない。給与所得者の方で利益が20万円以下の場合、確定申告の必要がないので、納税義務もなくなる。

また、20万円をわずかに超えてしまっていても、経費を差し引いて20万円以下にするという方法もある。

パターンは4つあるので、分けて説明していきたい。

  1. 利益どころか、損失が発生している
  2. 利益が出ているけど、20万円以下
  3. 20万円を少し超える利益が出ている
  4. ガッツリ20万円を超えている

この中で、確定申告を絶対しなければならないのは4のみだ。3の場合は経費等を差し引けば確定申告を避けられる可能性がある。

損失が出ている場合は、来年の税金を安くするために必ず確定申告をすべきと判断しよう。

1.「利益どころか、損失が発生している」場合

損失が発生している場合は、確定申告の必要はない。

しかし、損失が出ている時点で投資をしている意味がなく、来年損失を取り戻すということであれば、可能な手続きは行っておくべきだろう。

損失部分は申告することによって3年間繰り越すことが可能となっている。

その年の譲渡益から控除しきれない損失金額を、毎年確定申告を行うことによって、最大3年間繰越すことができるため、繰り越した年の株式等の譲渡益等を控除することが可能だ。[a1]

つまり、3年間は損失を被った部分を取り戻した場合は非課税ということである。

2.「利益が出ているけど、20万円以下」の場合

給与所得者で以下の条件に当てはまらない場合は、20万円以下の利益なら特に何も行う必要はない。

条件は下記の通り

  1. 給与の年間収入金額が2,000万円を超えている
  2. 医療費控除等を受けるため確定申告をする予定がある

サラリーマンでも3年間の繰越控除以外で確定申告を行う場合は、20万以下でも確定申告をしないといけないということを覚えておこう。

3.「20万円を少し超える利益が出ている」場合

20万円を少し超える利益が出ている場合は投資にかかる経費を差し引いて、利益を20万円以下にするという方法がある。

ただし、投資に無理やり関連させてどんなものでも経費で落とせるわけではない。実際に投資に使うものを少し購入したり支出したりすることで、20万円を下回るように調整すればいいということである。

では、実際にどのくらい税金がかかってくるのか、どの程度差が発生するのかを例を用いて説明したい。

例えば、21万円の利益が出ている場合、税金は約20%(実際には復興所得税が入るため20.315%)で42,000円ほど納税しなければいけない。そのため、手元に残る金額は168,000円となる。

一方で、投資のために株のセミナーに参加したり、投資環境改善のために株専用のPCを購入したり、投資用の書籍を購入したりして、経費として引き、利益を20万円以下にできれば、確定申告は不要になる。

税金の支払いがなくなると差額がプラスになるということになるため、20万円を少し上回った場合は何かしらの支出を行った方が合理的ということになる。

当然ながら、実際に株やFXの投資のために利用した費用だけに限定される。

4.「大幅に20万円を超えている」場合

ノートパソコンを購入したり、セミナーに参加したりするくらいでは全く利益を相殺できないくらいの利益が出ている場合には、確定申告は必須となる。

その場合に節税する方法は、まず税金がかからない投資枠を使い切ることをオススメしたい。

例として、以下のようなサービスが挙げられる。(ただし、事前に申し込みや口座開設が必要になるため留意されたい。)

  1. iDeCo(個人型確定拠出年金)
  2. NISA
  3. つみたてNISA

iDeCoは個人型確定拠出年金と呼ばれる私的年金制度である。掛金をiDeCo内で対象となっている投資信託で運用させることが可能だ。

その際の掛金が全て非課税となる仕組みになっており、iDeCoに投資をした金額だけ所得税や住民税を軽減さえることができる。節税のためには、利用することに越したことはない。

さらに特徴的なのが、iDeCoは個人年金となるので受け取りは60歳以上からとなる。その時に受け取る年金に対しても公的年金等控除や退職所得控除の対象となるため、あわせて節税をすることができる。

iDeCoによる年金の受け取りは60歳以降となるため、20代や30代の方はだいぶ先となるが、それまでの間、掛金が全額所得控除の対象となることは魅力だ。投資信託による運用利益も年金として控除された状態で受け取ることができるため将来の資産設計を考える上では利用した方がいい制度といえるだろう。

もう一つ、株式投資で節税をするための方法として、NISAを活用する方法がある。NISAには2種類あり、年間120万円分までの投資に対する利益が非課税となる通常のNISAと、年間40万円までの投資信託から得られた利益が非課税となるつみたてNISAがある。

気になる方は調べていただくといいだろう。

また、利益が20万円を大幅に上回った場合の節税方法のもう一つの例として上級者向けの方法を一つご紹介したい。

FXの場合、中長期的にスワップポイントで運用している方も多いだろう。

スワップポイントは2通貨間の通貨の金利差で発生する通貨金利であり、このスワップポイントで長期的に運用するという方法は、日本の政策金利が低いため日本人に好まれている運用手法である。

FXの場合は株式にかかる譲渡益とは損益通算ができないが、FXはデリバティブ商品の1種であるため、他の先物取引やオプション取引等の損益とは損益通算を行うことが可能となっている。

そのため、FXや先物取引で短期的に利益が出ており、スワップポイントを狙ったFXのポジションで大幅に評価損失が出ている場合は年末ギリギリで一旦売却し損失を確定させ、1月1日に新たに同じポジションを持つことで、節税を行うことができる。

一旦ポジション整理をして実現損として計上し、すぐに同じポジションを持ち直すということだ。

これはプロの機関投資家も決算前にあえて損出しということで利益を調整するために行うこともあり、税金を抑える方法の一つとして覚えておくといいだろう。

これは株式投資でもFXのみでも利用できる方法であり、様々なポジションを保有していると利用できる。損益通算できるもので、評価損失が出ているものがあれば、一度年末で損失をわざと確定させて、年明けに再度同じポジションを持ち直すという手法を使うことができる。

法律の範囲内で無理のない節税を

このように投資初心者のうちでまだまだ資産が大きくない場合は、節税方法がたくさんある。

少しでも工夫することで、税金を払う必要がなくなったり、大きく節税を行ったりすることができるため、色々興味のある方は調べてみるといいだろう。

また、初心者で危険な考えとして「投資で利益が出たとしても、確定申告をしなくても税務署にはわからないのではないか? 」とも思う方がいるかもしれない。しかし、そのような考えは捨てて、しっかりと払うべきものは払うことをオススメする。

証券会社からも誰がどのくらいの利益を出しているという書類は税務当局に提出 されており、どのタイミングやきっかけで見つかるかはわからないが、運悪く申告していないことが見つかることは往々にしてある。

そのため、利益が出ているのに確定申告をしないだけで脱税となり、追徴課税が加算さる可能性がある。結局は利益以上に支払うことになることもあるため、確定申告をせず誤魔化すようなことはやめた方がいいだろう。

現実にも様々な脱税で逮捕されている人のニュースをたまにやっているが、人ごととは思わずに利益が出たら納税するというスタンスで投資を行おう。

法律の範囲内で無理のない節税は問題ないので、減らせる部分はしっかりと減らして節税しよう。



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