公開日 2020年7月21日

FXのスイングトレードにおける損切りとは?損失を最小限に抑える方法

FXトレードで継続的に利益を出していくには、いかに損切りを適切に行うかが重要です。今回はスイングトレードの損切りにフォーカスして、スイングトレードならでは損切りの考え方や損切り幅の決め方、確実に損切りを行う方法について解説していきます。狙える利益が大きいスイングトレードだからこそ、損切りと上手に付き合って利益を確実に積み上げていきましょう。
FXのスイングトレードにおける損切りとは?損失を最小限に抑える方法

★今回のポイント!

  • スイングトレードのメリットとスイングトレードならではのリスクとは
  • スイングトレードで損切りが重要な理由と適切な損切り幅の算出方法
  • 便利な機能を使って損切りや利益確定を確実に行う方法

FXのスイングトレードとは?

同じFXトレードでも、トレードスタイルには様々な方法があります。例えば、ポジションを数分から数時間保有するものはデイトレードと呼ばれ、FXではメジャーなトレードスタイルです。

他にはエントリーから決済までを数十秒~数分で完了させてしまうスキャルピングというスタイルもあります。スイングトレードはポジションの保有時間が数日~数週間のものを指し、スキャルピングやデイトレードと比べるとかなりゆったりしたトレードです。

スイングトレードと他のトレードスタイルでは狙う利幅も変わってきます。スキャルピングやデイトレードでは、ドル/円でいえば数銭から数十銭、スイングトレードでは1円から5円、あるいはそれ以上の利幅を狙うのが一般的です。狙う利幅が異なるので、当然ながら損切り幅も異なってきます。

FXでスイングトレードをするメリット

FXトレードには様々なトレードスタイルがありますが、他のスタイルと違ってスイングトレードにはどんなメリットがあるのでしょうか。ここからは、スイングトレードのメリットについて見ていきます。

1回のトレードで大きな利幅が期待できる

スイングトレードは大きな流れのトレンドを捉えてトレードするのが特徴です。週足や日足などの大きな時間軸のチャートを判断材料に使うことが多く、そのような時間軸でトレードすることで、比較的中長期の値動きを狙いにいきます。

そのため、スイングトレードではトレンドをうまくつかむことができれば大きな利幅が狙えるのが特徴です。ファンダメンタルズ面で材料があれば、短期間でも大きな利益を得られる可能性があります。

また、スイングトレードでは頻繁に売買する必要がありません。スキャルピングやデイトレードと比べると、スプレッドによるコストを支払う回数も格段に少なく、利益が残りやすいトレードともいえます。

初心者でも実践しやすい

スイングトレードでは週足や日足といった大きな時間足のチャートを参考にトレードします。そのため、1日中パソコンの前に張り付いてチャートを監視する必要がありません。チャートを確認するのはせいぜい1日1、2回程度でも大丈夫です。細かい値動きに神経質になる必要もないので、精神的に負担が少なく初心者でも継続しやすいでしょう。

また、大きな時間軸のチャートは短い時間足のチャートと比べて、だましが少なくきれいな形状を描きやすいのです。その点でも初心者にとって取り組みやすいトレードスタイルといえます。

スワップポイントによる利益が得られる

スイングトレードでは売買差益に加え、スワップポイントと呼ばれる利益がもらえる場合があります。スワップポイントとは2通貨間の短期金利の差です。低金利の通貨を売って高金利の通貨を買えば、金利差がプラスになり、その差額分を利益としてもらえます。

スワップポイントは毎日付与されるため、ポジションを保有した期間は毎日このスワップポイント分の利益が加算されていきます。2020年春までは、日本がマイナス金利政策であることから、ドル/円や豪ドル/円などの対円通貨の買いポジションを保有すれば、プラスのスワップポイントが受け取れる場合が多いです。

FXでスイングトレードをする際の注意点

初心者もゆったりと取り組めて、利益も狙えるスイングトレードですが、注意点ももちろんあります。ここでは、スイングトレードで知っておくべき代表的な注意点をまとめました。

為替変動によるリスクが高くなる

スイングトレードは数日~数週間ポジションを保有するため、その間のレートの変動リスクを取りにいくことになります。為替市場では24時間レートが変動しているため、自分が寝ている間や仕事をしている間にもレートが急変するリスクがあります。

また、為替相場では、週末の終値とは離れた場所から週明けにレートがスタートすることもよくあります。週末の間に大きなニュースがあった場合は、そのまま埋まらずにチャートが動いてしまうこともあるのです。

このように、「週の終わりにはプラスだったはずが、突然マイナスになった!」というリスクがあることも知っておきましょう。

利幅が大きい分損切り幅も大きい

相場は必ず波を描くことはよく知られています。スイングトレードでは保有時間が長いので、その間にこの波を何度も経験することになります。一旦利益になったと思ったのに、一時的にマイナスになることもあるでしょう。スイングトレードではこのような波の動きに一喜一憂せず、ゆったりとした気持ちでトレードする心構えが必要です。

また、スイングトレードでは狙える利幅が広い分、想定する損切り幅も広くなる傾向があります。一時的な含み損には耐える局面も必要ですが、かといって損切りせずズルズルと耐えるトレードはご法度です。リスクコントロールの上、あらかじめ損切りポイントを決めておいて、そこに到達すれば着実に損切りをする必要があります。

ポジションによってはマイナススワップになる

スイングトレードでは、スワップポイントにはマイナススワップが発生する場合もあります。マイナススワップが発生するのは、高金利の通貨を売って、低金利の通貨を買う場合です。

例えば、2020年現在ではドル/円や豪ドル/円などの通貨ペアを売りポジションで保有したら、マイナススワップが発生します。マイナススワップがつくと売買差益を目減りさせてしまいます。その日のうちにトレードのポジションを決済してしまうトレードスタイルなら心配ありませんが、スイングトレードでは保有期間が長いので注意が必要です。

スイングトレードで損切りが重要な理由

どんなトレードスタイルでも損切りは重要ですが、スイングトレードならではの損切りが重要な理由もいくつかあります。ここでは、スイングトレードでの損切りの重要性について説明します。

強制ロスカットのリスクが高まる

スイングトレードでは狙う利幅が大きい分、想定する損切り幅も大きくなる傾向があります。損切りまでに幅を持たせているため、万が一高いレバレッジでトレードをしている場合は注意が必要です。含み損に耐え切れずロスカットルールが発動してしまえば、強制的にポジションが決済 され、大きな損失を出してしまいます。

そもそもスイングトレードでは大きな流れをつかむため、ある程度の含み損にも耐える必要があります。スイングトレードをする際はリスクコントロールの観点で事前にきちんと想定した損切り幅から取引数量を計算し、レバレッジを適切に保つようにしましょう。

取引機会が減る

スイングトレードは大きな時間軸の流れに乗っていくため、トレードの頻度が少ないのが特徴です。そのため、そもそも資金を効率的に回転できないというデメリットがあります。

エントリーした後に明らかに想定の方向に動いていないにもかかわらず、そのポジションに固執してしまうとその間は資金を有効に使えません。そんな場合はあらかじめ決めた損切ラインに到達していなくても、潔く損切りすることも検討しましょう。

資金をより効率よく回転させるという視点では、含み損を抱えたまま長時間放置して機会損失することは避けたほうがいいでしょう。損切りをして、エントリーしなおしたほうがいい場合もあります。

精神的に負担がかかる

スイングトレードではポジションの保有期間が長いので、含み損の場合はそれだけ長い間その状態を目の当たりにすることになります。これは実際には結構な精神的負担になります。人によっては、毎日ため息をついて憂鬱になるといったこともあるかもしれません。

ポジションを持っていること自体がストレスになって「取引画面も見たくない」と放置してしまうくらいなら、潔く損切りして次のチャンスに備えることも必要です。同じように相場がもみ合いに入ってしまった時も、一旦薄利でも決済してしまうのもいいでしょう。頭を切り替えて次のチャンスに備えることも時には有効です。

トレードスタイル別損切り幅の決め方

損切り幅の決め方は、トレードスタイルによって様々です。ここからは、トレードのスタイル別でどのように損切り幅を決めればいいのか、その方法を解説していきます。

トレードスタイル別の損切り幅

スキャルピング、デイトレード、スイングトレードの3つのスタイル別で、どれくらいの損切り幅が目安になるか見ていきましょう。

スキャルピングの場合は狙う利幅も狭いので、損切りが深くなってしまうと利益が残らなくなってしまいます。従って、損切り幅はドル/円でいえば数銭~10銭以内にするのが一般的です。デイトレードではスキャルピングよりもやや余裕を持って20~30銭前後に設定する場合が多いようです。

スイングトレードでは相場の状況に合わせて50銭から2円程度が目安となります。スイングトレードでは損切りにもかなり幅があるのが特徴です。いずれの場合もこれらはあくまで目安であり、相場が想定のシナリオと違う方向へ動けば早々に損切りする場合もあります。

スイングトレードの損切り幅

スイングトレードの場合、損切り幅が大きくなる傾向にあります。適当に損切りライン決めてしまうと、損失を無駄に大きくしてしまうだけになります。では、どのように損切りポイントを設定すればいいのでしょうか。

一つの方法として期待収益から損切り幅を割り出す方法があります。トレードに際してまずは大まかな期待収益を想定し、そこからの損切り幅を設定します。例えば、期待収益が1.5~3円であれば、50銭~1円、3円~5円程度であればなら1円~2円程度が一つの目安になります。

期待できる値幅をおおよそ算出できたら、損切り幅はその30%程度に設定するようにしましょう。こうしていけば、仮に1勝3敗でも、事実上口座の資金は目減りしません。

損失の限度額は総資金の2%が目安

損切り幅が決まったら次は適切なレバレッジでトレードするために取引数量を計算します。FXトレードでは一回のトレードの損失の限度額を総資金の2%以内に抑えるようにするのが適切といわれています。

例えば、総資金が100万円であれば、一回のトレードの損失限度額は「100万円×2%で=20,000円」です。損失限度額が決まれば、後は損切り幅との兼ね合いでどれくらいの取引ロットでトレードするのかを求めていきます。

仮に一回のトレードの損失限度額を20,000円として5回連続で負けると、口座残高は90万円です。2%で5回連続負けても口座残高は90.39万円です。こうした差が将来的に大きな差を生んでいくのです。

スイングトレードで損切りを徹底するには?

スイングトレードではもともと損切り幅が大きいので、タイミングを逃すと損失がどんどん大きくなってしまいます。どんなトレードスタイルでもそうですが、スイングトレードでも損切りは徹底する必要があります。そのために心がけておきたいポイントを紹介します。

自分のトレードルールを決めておく

FXトレードは確率的に優位な行動を同じように繰り返して、はじめてトータルでプラスになる性質のものです。まずは、いつも同じトレードができるように自分のトレードルールを決めておくことが大切です。

トレードルールには手法はもちろん、利益確定や損切りのポイント、資金管理も含まれます。言うまでもないですがルールを決めるだけでなく、ルールを厳守するのはそれ以上に大切です。ルールを決めていても、それを破って損切りを先延ばしにしてしまったら意味がありません。エントリー前に綿密に資金管理の計算をしても、損切りをずらしてしまえば結果的に資金管理できてないのと同じになってしまいます。

逆指値注文を出す

時に損切りはベテランでも難しく感じるものです。頭ではわかっていてもいざその瞬間が来ると抵抗感が出て、決済ボタンが押せないのも仕方ありません。そういう時は損切りを自動的にできるように逆指値注文を事前に出しておくことがおすすめです。

逆指値注文とは、今より不利なレートになった場合、決めたレートで決済する注文です。損切り用の注文と覚えておけば大丈夫でしょう。特にスイングトレードでは常にチャートを監視しているわけではないので、自分が見ていない間にレートが急変する可能性もあります。

逆指値注文さえ入れておけばチャートを見ていなくても確実に損切りが執行されますので、スイングトレードではぜひこの逆指値注文を使うことをおすすめします。

損切りに便利な注文方法を利用する

逆指値注文のように、FXトレードには様々な注文方法があります。特にチャートを常時監視しないスタイルのスイングトレードでは、これらをうまく使いこなすことがコツです。ここからは、スイングトレードに便利な注文方法について紹介していきます。

IFD注文

IFD注文は「イフダン注文」と読みます。英語の「If done」から来ており、「もし新規注文が成立したら、同時に利益確定もしくは損切りのいずれかの注文をセットで出す」という方式です。

例えば、現在のレートが105円の場合に、「100円まで下がったら買いの新規注文を出す」→「新規約定したら逆指値注文として99円で損切りする決済注文を出す」のように、段階的な注文を1回の注文で行えます。同じように決済注文に指値で利食いする注文も出せますが、スイングトレードでは損切りに使うほうが適切です。

OCO注文

チャートを見ながら手動でエントリーした場合は、OCO注文が便利です。OCOとは英語の「One Cancels the Other」を略したものです。利益確定のための指値の注文と、損切りのための逆指値注文の両方の決済注文が出せます。利益確定の注文が約定すれば、自動的に損切りの逆指値注文がキャンセルされます。

逆の場合も同じで、損切りのための逆指値注文が約定すれば、利益確定のための指値注文がキャンセルされる仕組みです。チャートを監視しなくても、損切りも利益確定もタイミングを逃さないでしょう。

IFO注文

最後はIFO注文と呼ばれる注文方法です。これはIFD注文とOCO注文を組み合わせたもので「イフダン・オーシーオー」と読みます。IFO注文では新規注文から利益確定の注文、損切りの注文まで全部をセットで出すことができます。「このポイントでエントリーして、このポイントで利益確定、このラインで損切りする」とトレードのシナリオがしっかり決まっていれば、この注文一つで全てトレードを完結させることも可能です。

FXのスイングトレードでは損切りを徹底しよう!

FXのスイングトレードでは長めにポジションを保有するトレードスタイルです。長めに保有するからこそ利益が大きく育っていく反面、その間の相場の変動リスクも背負う必要があります。また、大きな時間足を基準にしたトレードとなるため、損切りも深くなりがちです。スイングトレードではしっかりとリスクを管理した上で、損切りを徹底するようにしましょう。

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